小手術・生検実績

当院では、腫瘍の切除術を行う際には、術後の傷跡が目立ちにくくなるように、切開の方向はシワに沿って、必要最小限の範囲にしています。切除した組織は、良性・悪性を含めた病理組織学的診断をしています。以下に、当院で行っている生検と手術の一般的な方法と施行数、施行例を示します。写真は患者さんの許可を得て掲載しています。手術治療・生検の詳細については診察時にお問い合わせください。
(注)局所麻酔にアレルギーのある方は当院では行えません。

2016年
小手術  51例    皮膚生検  66例

2017年
小手術  78例    皮膚生検  96

2018年
小手術 115例   皮膚生検  82例

2019年
小手術  90例   皮膚生検 71例

2020年
小手術  124例   皮膚生検  96例

2021年
小手術  116例   皮膚生検  74例

2022年
小手術  67例   皮膚生検  65例

2023年
小手術  91例   皮膚生検  82例

2024年1~2月
小手術  23例   皮膚生検  12例

生検方法について(局所麻酔を使用します)

病変部の一部をメスで円柱形に採取します。採取後の皮膚欠損部は縫合するか、もしくは縫合しません。

手術方法について(局所麻酔を使用します)

①のように、小さな病変部の際にはメスで円柱形に切除して縫合するか、もしくは縫合しません。顔面の小さなほくろなどがよい適応です。
②の方法は、内部に膿やアカの溜まるおできや粉瘤(アテローム)がよい適応です。病変部の皮膚の一部をメスでくりぬき内容物を除去し、縫合はしません。

③のように、比較的大きな病変部の際には病変部をすべて含むようにメスで紡錘形(葉っぱ型)に全切除します。切除後は縫合します。

手術例1 ①の方法で行ったほくろ(色素性母斑)の例

左:手術前 右:手術後(1年後)

<治療の概要>:局所麻酔を行った後、眉毛部の小結節の辺縁から約1mm離してメスで円形に全切除しました。切除後の皮膚欠損部は縫合せず、連日の消毒と外用剤塗布で皮膚は再生しました。
<手術名>:皮膚、皮下腫瘍摘出術
<手術費用(病理診断料込み)>:大きさ、露出部、非露出部の区分によって保険点数が変わるため、3割負担の方で9,000円~20,000円程度です。1割負担の方は、その1/3となります。
<起こりえる主な危険性と合併症>:①局所麻酔によるアレルギー(気分不良、じんましん、血圧低下、呼吸困難など)、②メスで皮膚組織の血管を切ることによる出血、③メスで皮膚組織の神経を切ることによる神経損傷(知覚異常など)、④メスで皮膚組織を切ることによる傷跡や瘢痕、⑤手術部位の感染、⑥術後の痛み、など。①については問診でアレルギーの既往がないことを確認しています。①から⑥の中で②と④は程度の差はあっても生じます。

手術例2 ②の方法で行った粉瘤(アテローム)の例

左:手術前 右:手術後(1ヶ月半後)

<治療の概要>:局所麻酔を行った後、左頬の皮下結節中央部を直径4mmのパンチメス(当ホームページ”検査案内”の上から4段目の写真参照)でくり抜き、内容物(角質物質)と皮下結節の皮膜を除去しました。切除後の皮膚欠損部は縫合せず、連日の洗浄と消毒、外用剤塗布で皮膚は再生しました。
<手術名>:皮膚、皮下腫瘍摘出術
<手術費用(病理診断料込み)>:大きさ、露出部、非露出部の区分によって保険点数が変わるため、3割負担の方で9,000円~20,000円程度です。1割負担の方は、その1/3となります。
<起こりえる主な危険性と合併症>:①局所麻酔によるアレルギー(気分不良、じんましん、血圧低下、呼吸困難など)、②メスで皮膚組織の血管を切ることによる出血、③メスで皮膚組織の神経を切ることによる神経損傷(知覚異常など)、④メスで皮膚組織を切ることによる傷跡や瘢痕、⑤手術部位の感染、⑥術後の痛み、など。①については問診でアレルギーの既往がないことを確認しています。①から⑥の中で②と④は程度の差はあっても生じます。

手術例3 ③の方法で行った毛細血管拡張性肉芽腫の例

左:手術前 右:手術後(1ヶ月後)

<治療の概要>:局所麻酔を行った後、下口唇の結節辺縁から最短でも2mm離してメスで紡錘形に全切除しました。切除後の皮膚欠損部は縫合しました。連日の洗浄と消毒、外用剤塗布を行い、術後10日で抜糸しました。
<手術名>:皮膚、皮下腫瘍摘出術
<手術費用(病理診断料込み)>:大きさ、露出部、非露出部の区分によって保険点数が変わるため、3割負担の方で9,000円~20,000円程度です。1割負担の方は、その1/3となります。
<起こりえる主な危険性と合併症>:①局所麻酔によるアレルギー(気分不良、じんましん、血圧低下、呼吸困難など)、②メスで皮膚組織の血管を切ることによる出血、③メスで皮膚組織の神経を切ることによる神経損傷(知覚異常など)、④メスで皮膚組織を切ることによる傷跡や瘢痕、⑤縫合した糸が外れる縫合不全、⑥手術部位の感染、⑦術後の痛み、など。①については問診でアレルギーの既往がないことを確認しています。①から⑦の中で②と④は程度の差はあっても生じます。